狸
信楽焼きの狸、大きいものだとゆうに2メートルをこすものもあります。
愛嬌のある狸の置物ですが、
玄関先にあって、「泥棒除け」のためというのが、
一番の目的のようです。
狸は徳利と大福帳を持っていますが、
徳利は「徳を利する」→「徳を得る」ので、縁起がいいものです。
大福帳はお得意先を信用して、商品を先渡しした際の、
覚書ですから、商売上大変重要なもので、
人を信用するという気持ちを表し、お店を守ってくれています。
また笠をかぶっていますが、笠は「災難除け」の意味で、
かぶっているそうです。
ほかにも狸の大きく開いた目は、世の中の動きをしっかり見、
大きいお腹は、その人の心の豊かさを表し、
地につく大きな尻尾は、地に足をつけて、
堅実に仕事をしなさい、という意味があるそうです。
そういったことから、今のような狸の形になって、
縁起ものとして、特に商売屋の店先に置かれるようになったそうです。