縁起かつぎで幸運を呼ぼう
仏教の用語から派生して、よく使われている「縁起」ということば。
たいては、「縁起がよい」「縁起が悪い」という使われ方をします。
そもそも「縁起」とは、精神的な面も含めて、
物事の始まりや縁(条件)の起こりをさしています。
それが一般的には、良いことや悪いことの起こる兆しとして、
用いられ、縁起の良いものにはあやかろうという、
日本の昔からの知恵として伝わっています。
縁起のよいもの、つまり良いことが起こる兆しのあるものは、
それを利用したり、意識したりすることで、
自分の身に幸運がもたらされる可能性を秘めています。
ですから、縁起のよいものには、うれしい気持ちで、
反応し、何かその後よいことに結びつけば、
縁起のよいものに感謝する気持ちも生まれます。
縁起は言い伝えとして、今に残っていますが、
迷信と同じように、科学的な根拠をもつものではありません。
しかし、めんめんと受け継がれてきた庶民の信仰として、
影は薄くなるかもしれませんが、
これからも私たちの心を引き付けてやまないはずです。
縁起は、幸せを呼ぶものとして、
その昔の人々の知恵と文化を受け継ぎながら、
これからの時代にも、私たちの心の支えとなっていくと思われます。